【読書メモ】マーケティング10の大罪 フィリップ・コトラー
書名:マーケティング10の大罪
著者:フィリップ・コトラー
2005年 東洋経済新報社
マーケティングの大家の15年前の主張が現在どれだけ有効なのか確認したく、本棚から引っ張り出した。
目次:マーケティング10個の罪
①市場の定義が不明確で顧客主導になっていない。
②ターゲット顧客を十分理解していない。
③競合に対する認識が不足している。
④利害関係者との関係を適切に管理できていない。
⑤新たな機会を見いだせていない。
⑥マーケティング計画策定プロセスに問題がある。
⑦製品やサービスを十分に絞れり込めていない。
⑧ブランド構築力やコミュニケーション能力が低い。
⑨マーケティングを効果的・効率的に推進できる組織になっていない。
⑩テクノロジーを有効に活用できていない。
現在でも当てはまるか?
全てあてはまる。
現在の組織の象徴的な誤りを備忘録として記載する。
①顧客志向を高めるための社員教育の場がない。
②顧客に関する調査は三年前にしたきり
③直接の競合相手のみに目を奪われ、間接的な競合相手やディスラプティブ・テクノロジーに注意を払っていない。
④最も優れたサプライヤーと取引できていない。
⑤ここ数年、大きな成功をもたらすような新たな機会を見いだせていない。
⑥複数の戦略を比較し、それぞれの財務的インパクトをシミュレーションする手段を持っていない。
⑦製品やサービスのクロスセリングが不得意。
⑧プロモーションプログラムごとのROIへの影響度をほとんど把握していない。
⑨マーケティング・営業部門と他部門との関係がよくない。
⑩意思決定支援モデルがない。
15年前からコトラー氏はテクノロジーの活用によりマーケティングが大きく進化することを見通していたことが良くわかる。
ただし、現在コトラー氏がマーケティング4.0で唱えたような顧客の巻き込みについては触れられていない。マーケティング2.0の段階である。
まさにマーケティングがインターネット、特にSNSの進展によって大きく変化したことが良く分かる。