オムロン竹林ーさんの講話がすごく良かったという話
授業のゲストスピーカーとして登壇されたオムロンの竹林一さんのお話が大変面白かった。Zoomでの講和だったが、豪快さと繊細さを持ち合わせた人物像が伝わってきた。
マーケティングの授業でのイノベーションの起こし方がテーマだった。
まず、イノベーションを起こすための組織構成として、多様性に富んだ人材が必要。
この人材の多様性を「起承転結」タイプで表現していた。
「起」は0→1を仕掛ける人材
「承」はアイディアを構想化できる人材
「転」はロジック・戦略に長けた人材
「結」は実行力に長けた人材
を意味する。
伝統的な組織では、「転結」の部分のみが重要視されがちで、従来の勝ちパターンに基づくKPIや、オペレーションの完成度を高められる人材が重んじられ、イノベーションが生まれにくくなる傾向がある。だからこし、「起承」の人材を重用することがイノベーションを起こすポイントだ。
竹林さんは自身はエンジニアとしてキャリアを開始したので、転結が得意なタイプだったが、次第に「承」の身に付けていったとのこと。
さらにもう一点、竹林さんが強調していたのが「軸を変える」ということ。上記の「起承転結」というコンセプトも、人材を新しい「切り口=軸」で切ることで、受け手に分かりやすく提示することに主眼がある。
この「軸を変える」発想は、一朝一夕にできるようになるものではないが、名コピーなども参考になるという。
例:「キレがあるけど、コクもある」「一生も一瞬も美しく」
氏の人柄、努力によって身に付けられた引き出しの多さ、ユーモアなど大変惹きこまれる話であった。