小論文の書き方
小論文とはテーマにそって自分の考えを書けば良いだけ、と思ってないだろうか?ところが、普段から文章は書き慣れてつもりなのに、いざ自分で小論文を書こうとすると、とても難しく感じる人も多いはずだ。そのように感じる人も、小論文の基本型に沿って書くことを意識することで格段に小論文が書きやすくなる。本ブログでは、小論文が書きやすくなる基本型をお教えしたいと思う。
小論文とはテーマに関する自分の主張を、読み手に伝えるために書くものだ。だから、読み手にとって論旨が明快であることが大切だである。論旨が明快で分かりやすい文章は、一文一文は簡潔でありながら、段階的に主張が展開するため、どの部分が筆者の主張したいポイントか自然と伝わるものである。
そのような論旨の明快な小論文を書くためには、構成の型を押さえると良い。
1. 小論文構成の基本型
分かりやすい小論文のための鉄板の型は
序論
本論
結論
の構成である。
小論文を書くことに慣れていない人は、迷うことなくこの構成で書いてみよう。
各パートで押さえるべきポイントを以下に記す。
序論
序論はその小論文の全体像を伝えるためのパートである。序論であなたの主張まで書いてしまおう。
序論は4つの文章で書けてしまう。
1)課題提起
2)課題への賛意
3)主張
4)自身の決意
実はこのブログの出だしもこの型に沿って書いている。読み返してみよう。
3.本論
本論はあなたが主張したいことを述べ、それに対する理由や証拠を積み上げていくパートである。
本論の基本型は、主張・理由・根拠である。
主張はあなたが伝えたいこと、理由はあなたがそう思う理由、そして根拠はそれを支える事実である。ただし、多くの小論文は、正解のないテーマに関する意見を論じることになる。そのようなことについて、あなたの主張を展開すると、ともすると論点のない個人の主観的な文章になってしまうことがある。
特に抽象度の高いテーマにおいては、前提で対立仮説を整理した上で、主張・根拠を述べるようにしよう。
例)テーマ 人間はAIに仕事を奪われるか?
主張・理由・根拠のパターン
主張:完全に仕事を奪われることはない。
理由:人間にしか行えない仕事を生み出す。
根拠:過去の産業でもそのようにしてきた。
前提・主張・根拠のパターン
前提:AIに代替される職業もある。
主張:人間にしか行えない領域がある。
根拠 : 過去の産業でもそのようにしてきた。
両者で少し論理展開が違うが、対立仮説を明示した方が、議論が深まるだろう。
4.結論
結論は小論文を締め括るパートであるから、簡潔にあなたの主張を繰り返せば良い。小論文の内容を要約した上で、字数に余裕かあれば、あなたにとってそのテーマについて論じたことの意味を簡潔に述べると良い。
例) 人間はAIに仕事を奪われるか?
私自身はAI と共生しつつ、社会に対して価値を生み出す新たな仕事を創造したいと思っている。
以上のように、型に沿った文章構成を意識することで、あなた自身も小論文が書きやすくなるであろう。
最後に、文章構成以外のコツを3つ挙げるので意識して欲しい。
1 .小論文試験では主張の内容は評価されない。
評価されるのは論理構成に沿った文章が書けているかどうかだけある。だからあなたが書きやすい主張に沿って文章を組み立てれば良い。
2.文章は極力短くする。
長文は内容が伝わりにくく、かつ、論理が破綻しやすいからである。
何度も読み返す。
書き上がった後には何度も読み返そう。またおかしな点を修正した場合、修正した文章の前後で繰り返し同じことを書いていないか、繋がりが乱れていないなど、別の視点から確認しよう。
最初から上手な文章が書ける人など滅多にいない。何度も練習を繰り返すことで上達するものだ。共に頑張ろう。