Life! -Go where nobody goes-

2020年4月より国内ビジネススクールで勉強中。学習内容を中心に読書記録、徒然なる思いを記録するブログ

スティーブジョブス

経歴と偉業については言わずと知れたSteve Jobs
彼の生い立ちから本人・周囲の人物のコメントを織り交ぜつつ、仕立てられた彼の完全伝記本。
彼のドラマティックな人生と性格の激しさが余すところなく記載されている。

良くも悪くも、カリスマ性を発揮するためのすべてを兼ね備えた人物だ。決して妥協しない完璧主義。
他者に厳しく、完全な支配を望みつつも、自らにすり寄ってくる人物も排除。他人の評価は「神」か「クズ」。しかも気分次第。
人の成果は我がものにし、都合の悪い事実は無視、もしくは捻じ曲げてしまう彼の「現実歪曲フィールド」に引き込まれ、心を読まれ、情熱的に語られたら
決して抵抗できなかったという。

もし自分が彼と相対したら?きっと強烈な磁場に引き込まれざるを得ない。
彼から逃れるか、引き込まれるかの二択しかないのだから。
同じレベルの情熱を持ちながらも、是々非々で判断できる人間であることが、強烈の磁場の中で自分を保つための唯一の方法なのだろう。

そして彼が毎朝鏡を見ながら唱えていたという言葉、「今日が人生最後の日だとしたら、今日行うことを本当にするだろうか?」という問いは永遠に重要。
絶えず、死を意識し、世界にインパクトのあることを実現したい、という思いを強烈に持っていたからこそ、パソコンを生みだし、CGのアニメーション会社を興し、音楽の流通方法を変え、iPhoneを生みだすという20世紀末から21世紀初頭の人類史に残る技術革新を1人で成し遂げることができたのだ思う。

唯一無二のビジョニストの彼亡きあと、Appleがどうなるかはは分からない。せめては彼の精神を受け継ぎ、革新的な製品を生み出していってほしい。

最後に、この本を教育書として読むとしたら?彼のような異才に接した時にどうすべきか?
彼の育ての父のふるまいは参考になる。
養子として迎え入れた子を育て上げるために懸命に生き、細かなことは言わず
自らの職に誇りを持って伝えたことが、大きな影響を及ぼしたのだ、ということだ。


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